EC販売とは?
仕組みやメリット、成功へ導く
始め方の手順を徹底解説

インターネットを通じた商品売買が日常化するなか、EC市場は年々拡大を続けています。
販路拡大や売上向上を目的に、EC販売への参入を検討している事業者も多いのではないでしょうか。
一方で、EC販売を始めたいと考えていても、「何から準備すべきか」「どのような仕組みで運営するのか」「売上を伸ばすためのポイントがわからない」といった悩みを抱えるケースも少なくありません。
本記事では、EC販売の基本的な仕組みや事業者にとってのメリット、立ち上げ時に押さえておきたい手順までを網羅的に解説します。
EC事業をこれから始める方は、ぜひ参考にしてください。
目次
EC販売とは

EC販売とは、インターネット上のWebサイトを通して商品やサービスを売買する「電子商取引(Electronic Commerce)」の総称です。
一般的には「ネット通販」や「オンラインショッピング」など、さまざまな名称で呼ばれています。
EC販売は、取引を行う相手によって大きく3つの種類に分けられます。
- BtoC(Business to Consumer):企業が一般消費者に商品を販売(例:アパレル通販・コスメ通販サイトなど)
- BtoB(Business to Business):企業間で商品や資材を取引(例:オフィス用品通販・卸売サイトなど)
- CtoC(Consumer to Consumer):個人間で商品を売買(例:フリマアプリ・ネットオークションなど)
一般的なEC販売の流れは、「販売者がECサイトに商品を掲載し、購入者が注文・決済を行い、その後販売者が商品やサービスを提供する」という仕組みです。
販売者と購入者が直接対面することなく、インターネット上ですべての取引が完結する点が大きな特徴といえるでしょう。
事業者がEC販売に取り組むメリット

事業者がEC販売に取り組むおもなメリットとして、以下が挙げられます。
- 新規参入のチャンスが大きい
- 時間や商圏に縛られず売上を獲得できる
- 実店舗の運営コストがかからない
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
新規参入のチャンスが大きい
EC販売の市場規模は年々拡大を続けており、今後も成長が期待できる分野です。
経済産業省の調査によると、BtoCのEC市場規模は2014年からほぼ右肩上がりで推移しており、2024年には26兆円を超えています。

スマートフォンの普及によって、若年層から高齢層まで幅広い人々が日常的にECサイトを利用するようになりました。
利用者が多い市場は需要も大きく、新規参入であってもビジネスの機会を見出しやすい環境といえるでしょう。
また、ECサイト構築サービスや決済、物流などを低コストで利用できる仕組みが整備されてきた点も特徴です。
初期費用や運営負担を抑えながら始められるため、小規模事業者や個人でもEC販売に取り組みやすく、新規参入のハードルが下がっています。
時間や商圏に縛られず売上を獲得できる
EC販売を導入することで、時間や商圏に制約されることなく売上を獲得できます。
実店舗での販売は、営業時間や立地条件によって集客できる顧客層が限定されやすい点が課題です。
一方、EC販売ではインターネット環境があれば24時間365日注文を受け付けられるため、営業時間外や休日であっても販売機会を逃しません。
また、取引はすべてオンライン上で完結するため、顧客は場所を問わず商品やサービスを購入できます。
近隣エリアに限らず、日本全国、さらには海外の顧客も対象にできることから、商圏を大きく広げたビジネス展開が可能になります。
結果として、実店舗では実現しにくい売上機会の創出につながる点が大きな魅力です。
実店舗の運営コストがかからない
EC販売は、実店舗を運営する場合と比べて、コストを抑えた事業運営が可能です。
実店舗では、店舗の家賃や光熱費、接客スタッフの人件費など、継続的に発生する固定費が大きな負担となります。
一方、EC販売では物理的な店舗を構える必要がなく、対面接客のための常駐スタッフも不要なため、こうした固定費を削減できます。
売上拡大のためにWeb広告費やシステム利用料が必要になるケースはありますが、実店舗における重い固定費と比較すると、コストを柔軟にコントロールしやすい点が特徴です。
販売拠点をオンラインに集約することでコスト構造をシンプルに保てるため、利益を確保しやすくなることは、EC販売ならではの強みといえるでしょう。
EC販売を始める際の注意点

EC販売を始める際の注意点として、以下が挙げられます。
- 初期費用や準備期間が必要
- 売上を伸ばすには戦略が不可欠
- 法的トラブルに注意する
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
初期費用や準備期間が必要
EC販売は運営コストを抑えやすく、参入しやすい側面があります。
ただし、立ち上げ段階では一定の初期費用や準備期間が必要となるため、過度な期待は避けるべきです。
例えば、ECサイトの構築ではシステム利用料やデザイン費、商品撮影費などが発生します。
販売形態によっては、在庫の仕入れ費用や保管コストも事前に考慮しなければなりません。
また、ECサイト公開までには一定の準備期間が必要です。
ECサイトの開発や構築だけでなく、商品登録や価格設定、テスト注文、配送テストなど、作業項目は多岐にわたります。
自社で商品を生産・開発する場合は、生産体制の構築や在庫管理の設計も求められます。
売上を伸ばすには戦略が不可欠
EC販売はチャンスが大きい分、参入する事業者も多くなります。
多くの競合が存在するなかで売上を伸ばすには、確かな戦略が不可欠です。
ECサイトを開設しただけで顧客が集まるという甘い考えではいけません。
特に、EC販売の弱点を踏まえた戦略設計が重要です。
検索エンジンや広告経由での流入がメインとなるECサイトでは、実店舗のような「予期せぬ出会い」が生まれにくい弱点があります。
そのため、SEO(検索エンジン最適化)やWeb広告、SNS運用など、インターネットの特性に沿った集客施策が必要です。
また、ECサイト上の商品画像では匂いや手触り、色味などを直接伝えられません。
商品やサービスの魅力が伝わらなければ、競合との差別化ができず埋もれてしまいます。
丁寧な商品説明や世界観を意識したブランディングなどを通して付加価値を示し、「選ばれる理由」を明確にすることが大切です。
法的トラブルに注意する
EC販売を行ううえでは、特定商取引法をはじめとする関連法令の遵守が求められます。
法令への理解が不十分なまま運営を進めると、思わぬ法的トラブルに発展しかねません。
EC販売で特に注意したいおもな法律は、以下の3つです。
| 名称 | 概要 |
|---|---|
| 特定商取引法 | 通信販売における消費者の利益を守るための法律。事業者の氏名や住所、返品ルールの表示などが義務付けられている。 |
| 景品表示法 | 商品の品質や価格について、実際よりも著しく優良・有利であると誤認させる表示を禁止する法律。 |
| 個人情報保護法 | 顧客の氏名や住所、電話番号といった個人情報の取り扱いルールを定めた法律。流出防止などの管理体制が求められる。 |
例えば、Webページ上の商品画像と実際の商品に著しい差がある場合、景品表示法や特定商取引法の違反となる恐れがあります。
当然ながら、顧客からの信用も失うことになるでしょう。
こうした事態を防ぐためにも、運営を開始する前に関連法令をしっかりと確認しておくことが大切です。
EC販売を始めるために必要な準備

EC販売を軌道に乗せるには、開始時にさまざまな準備作業が欠かせません。
ここからは、EC販売を始めるために必要な5つの準備作業について解説します。
ECのコンセプトと販売方針を明確にする
まずは、ECのコンセプトと販売方針を明確にしましょう。
「誰に」「何を」「どのような価値で」提供するのか、という軸が定まっていないと方向性がぶれやすくなります。
コンセプトが明確であれば、ECサイトのデザインや商品構成、集客施策にも一貫性が生まれます。
販売方針は、他社にはない自社の強みを活かしつつ、市場のニーズに合致した内容を目指すことが理想です。
そのためには、自社の特徴や提供価値だけでなく、競合や市場全体の動きを丁寧に分析する必要があります。
市場のなかで自社がどの立ち位置を目指すのかを整理したうえで、価格帯や販売方法、訴求ポイントを含めた販売方針を固めていきましょう。
これらを事前に言語化しておくことで、EC運営全体の判断軸が明確になります。
EC運営の体制を整える
コンセプトと販売方針が決まったあとは、EC運営の体制を整えましょう。
具体的には、商品の仕入れ先を確保し、ECサイトの更新や保守管理を滞りなく行える環境を用意する必要があります。
商品の仕入れについては、インターネット上の仕入れサービスを活用したり、メーカーと直接契約したりする方法があります。
どの方法を選ぶにしても、安定した店舗運営を行うには、継続的な取引ができる信頼性の高い業者を選定することが大切です。
また、商品情報の更新や特集Webページの作成、バナー画像の制作といった、日常的なサイト運営を担う体制づくりも欠かせません。
実店舗での接客業務がない分、顧客との接点となるWebサイトの鮮度を保つための業務に、十分なリソースを確保しておきましょう。
ECサイトを構築し、商品を登録する
当然ながら商品そのものや、商品を販売するための場所も必要です。
自社の予算や販売方針に合わせてECサイトの環境を整え、商品の登録を進めましょう。
EC販売のおもな出店形態は、Amazonや楽天市場などの「モール出店」か、自社独自のECサイトで商品やサービスを提供する「自社サイト運営」です。
後者の場合は、あらかじめECサイトの構築が必要となります。
特に重要なのは、カートシステムの選定です。
実施したい販促キャンペーンが標準機能で対応できるか、カスタマイズは可能か、など慎重な比較検討が必要です。
EC販売の場所を用意できたあとは、商品の魅力が伝わる写真を撮影し、検索されやすいキーワードを意識した説明文を作成して掲載しましょう。
商品の登録は一度きりの作業ではなく、運営プロセスのなかで継続的に行う必要があります。
在庫管理と配送フローを整備する
安定的に商品を供給するために、在庫管理と配送フローを整備しましょう。
注文が入ってから商品を発送するまでの流れをマニュアル化します。梱包資材の準備や配送業者との契約、送料の設定などを確定させましょう。
在庫管理については、在庫切れによる販売機会の損失や、過剰在庫を防ぐための管理ルールを設けることが大切です。
在庫数の把握や入出庫のタイミングを可視化し、需要の変動にも対応できる体制を整えておくと、運営の安定性が高まります。
決済手段を確立する
最後に、顧客が支払うための決済手段を導入しましょう。
クレジットカード決済は必須ですが、カードを持たない層や、ネットでのカード利用に不安を持つ層も一定数存在します。
決済手段の選択肢が少ないことは、商品をカゴに入れたまま購入をやめてしまう「カゴ落ち」の大きな原因となります。
ターゲット層に合わせて、商品到着後に支払える「後払い決済」などを導入し、豊富な選択肢を用意しておきましょう。
まとめ

EC市場は拡大傾向にあり、実店舗よりも低コストで全国へ販路を広げられる大きなチャンスがあります。
一方で、商品を直接確認できないデメリットを補うための情報発信や、集客のための戦略的な運営が不可欠です。
また、売上を最大化するには、多様な顧客ニーズに応える決済手段の整備も欠かせません。
なかでも、商品を確認してから支払える「後払い決済」は、顧客に安心感を与え、新規顧客の購入を後押しします。
しかし、自社で後払い決済を運用すると、与信管理や請求書発行、未払い時の督促といった業務負担が大きくなります。
未回収リスクを自社で負う点も懸念材料です。
こうした課題の解決策としては、後払い決済代行サービスの活用がおすすめです。
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